2016年4月29日金曜日

本場のディスニーから一路南カリフォルニア、思いつきでメキシコへ!

【2/16 TUE】

さて、嫁孝行DAYの始まりだ

カリフォルニア州アナハイムといえば、多少アメリカに詳しい人ならピンと来るだろう

本場のディスニーランドである




Disney Land California


実は昨夜のうちに周りのショップ街、日本でいうところのイクスピアリを覗き、ウォーミングアップは済ませてあった

ホテルはディズニーランドまで徒歩圏内なので、朝からパンケーキを焼き、サンドイッチを弁当にし、9時のオープンに駆けつける




僕は特にウォルト・ディズニー氏にお世話になったことはなく、小学校の修学旅行と過去のデートで数回行ったことがある程度の筋金入りのにわかファン

かたや妻はといえば、子供の頃から足繁くシンデレラ城を訪ねている信者だ

妻の今日のモチベーションは極めて高い



かといって僕もこういう時にドライになるのは嫌なので、テーマパークに行く時にはにわかなりに精一杯楽しむことにしている

知ったかぶりをせず、かといって冷めもせず、妻の興味アンテナに従いながらテンションを保って素直に着いていく

これを同行者としてのマナーと心得ている

むしろより良い楽しみ方があったら是非教えていただきたい

コッソリと



カリフォルニアのキッズに混ざりオッサンがひと際目を輝かせながらゲートをくぐる

汽車と並んでオシャレな石畳の街並みを歩くと見えてきた

お城だ




にわかオッサンにとっても胸躍る瞬間である

根っからの信者の心境はいかほどか



このお城、実は浦安城よりもやや小ぶりである

そう、これは眠れる森の美女のお城なのだ

僕まで眠くならないことを祈りながら、お城を眺める



その心配とは裏腹、カリフォリニア・ディズ二ーランドでの1日は思いの外アッと言うまで、楽しかった

おそらく時間を早める魔法にかかったのだろう

今年ちょど60周年記念らしく、アニバーサリーイベントに加え、スターウォーズアレンジも多く、一様に盛り上がっていた



謎のブルーマンと


テーマパークとしての完成度は浦安がピカイチだが、カリフォルニアの方が断然楽しかった

ひとまず浦安よりも空いている印象

ファストパスをうまく利用すればくるくると乗り物に乗れる

待ち疲れと言うより乗り疲れで気分が良かった

そして乗り物がやや過激、というか手加減なし

加えて、浦安よりも人種が雑多で、待合の列で前後の人と話しているだけでも楽しい

日本人よりもノリが良いので、アトラクションでもやたらリアクションが良い

乗り物もさることながら、参加型アトラクションなんかに同行したら、とにかく叫んでリアクションする

みんな人生を楽しんでいる

それをみんなと一緒に騒ぐだけでも十分楽しい


ジャスミンの色気には大人も魔法にかかる


そして特筆すべきは障害者や年配の方々に優しいところ

こうした社会的弱者には優先搭乗システムがあるのだ

これは日本社会が最も見習わなくてはならない点だろう

そのためか、浦安よりも障害者や年配の方が多かった

60周年ライトアップを特等席で眺められた



夜のパレードとプロジェクションマッピング、さらには花火まで楽しみ、気づけば閉園時間

実に13時間を過ごした

こんな1日も悪くない

魔法とは素敵なものだ




走行距離 0km (初!)
8日間の累計走行距離 4100km





【2/17  WED】

野獣の城を横目に眺めながらカリフォルニアビーチを目指す

僕は過去にこのビーチに何度かサーフトリップに訪れており、その魅力には首ったけである

それを妻に味合わせたかった



まずはサーフィンの国際大会も行われるハティントン・ビーチへ

昨年、大原洋人くんがUSオープンで見事優勝し歴史的快挙を成し遂げた場所

そして今や世界トップクラス、CTサーファーであるカノア五十嵐のホームブレイクといえば伝わりが良いか

この日は残念ながら曇っており、風も肌寒く、コンディションは良くない

ハティントン・ピアを眺める





















イチオシとのことだったので、JUNさんがかつて住んでいた街サンディエゴまで南下することにした

ハティントンからハイウェイで2時間くらいか


カリフォルニア南部に向かうにつれて増えるスペイン語の看板を見て思いつく




・・・そうだ、メキシコ行こう!

某鉄道会社のCMでお馴染みのフレーズが頭をよぎる

すぐにWi-Fiを探し、すぐに可能性を調べる

本当に行けるかどうか、治安状況、アクセス、所要時間も含めて瞬時に判断する


情報をまとめると以下の通り

サンディエゴのダウンタウンから国境までは30分程度

徒歩でも車でも越境可能

麻薬密輸マフィアがアメリカへの密輸ビジネスをするため、国境付近は犯罪組織が多く、治安が特に悪い

マフィア組織間の抗争も多発している

ただ、治安当局による組織の撲滅運動が奏功し、抗争は7年前に全面的に終結して治安回復に向かっている

我々にとっては頼みの警察は、法律よりも自分の利害で行動するため、悪と共謀していることもあるので信用してはいけない

現在、国境の街の殺人は年間約450件まで激減(!?)した

夜間の一人歩き厳禁

メキシコ入国はほぼスルー、パスポートチェックすらしないのでパスポートの持参忘れ要注意

ただしアメリカ再入国は審査が厳しく、時間がかかる

メキシコからの難民流入を避けるため、アメリカ国民以外は再出国の証明ができないとアメリカ入国が認められないことがある

サンディエゴでもメキシコ文化や食事を楽しめるので、ローカルはわざわざ治安の悪いメキシコには行かない

越境しているのはメキシコ人労働者のアメリカ通勤ばかり

つまり通勤ラッシュ時はイミグレーションが混む




ふむふむ、国境を越えると無法地帯な訳だ


ただ我々は幸いにも二人、そしてまだ日は暮れていない

行きましょう

こんな機会、そうそうない


昼寝から覚めた妻にメキシコ行きを伝え、心身ともに目を覚まさせる

いらぬ犯罪に巻き込まれるのを避けるべく、妻に肌の露出を控えさせ地味色を着せる

アメリカ再入国失敗を避けるべく、アメリカ発日本帰国便のチケット詳細をネットからダウンロードする

サンディエゴ側に車を停め、パスポートを携行し、いざ出国だ


歩いて国境を渡るなんて初めての経験である

メキシコへは本当に簡単に入れた

回転鉄格子1枚で隔てられているのみ

おそらく富士急遊園地の入園よりもスムーズだ

ただし、越境トラブル予防のためメキシコ入国スタンプをパスポートに押印してもらうよう頼む

メキシコ税関 国境はこの先の扉一枚のみ


いざ入国すると、すぐに環境が変わったのがわかる

無法地帯を目の当たりにし少し不安になるが、想像ほど荒れていない

途上国の風景といった感じだ

ヤジや物乞いを交わしてレボリューションと呼ばれるダウンタウンを目指す



サンディエゴ側にいた時から付近に英語を話せる人が少なかったが、メキシコに入国するとさらに減る

アメリカまで数十メートルの場所なのに



逆に僕はスペイン語はさっぱり。。。

使える単語はといえば「オラ」「ハポン」

孫悟空よりも頭が悪そうではないか




あまりに英語が伝わらないことに驚きながらそれでも歩いていると、国境近くのロータリーでタクシーが声を掛けてきた

英語だ

よし、彼に頼もう

ダウンタウンまで乗せてもらう

価格は交渉のすえ$4で済んだが、タクシーの悪い噂は世界共通で存在する

とにかく防犯に気をつかい、付近を見渡しながら乗る



ダウンタウンまではすぐだった

帰りのタクシードライバーが英語を話せなくては困るので、そのドライバーに『国境まで行ってくれ』というスペイン語を確認しておく

タクシーを降りると雑踏だ



DownTown Tifana



車が行き交う音、響くクラクション、人の喧騒、ホコリ臭さ

看板は読めないし人の会話も聞き取れない

アジア人も欧米人もいない

どこかマニラかクアラルンプールか、アジアの繁華街にでもいるかのようだった

ただし周りにいるのはもれなくヒスパニック

不慣れな外国にいることを実感する



ペイントされたメキシコロバ





僕はこういう見知らぬ土地感が大好きなので、ワクワクしてきた

早速いくつかブロックを歩いて、めぼしいメキシコ料理屋に入る

驚くくらい英語が通じない

指とジェスチャーを交えて注文する



タコスを頼み、待っている間に用事を済ますためWI-FIを探す

ただ、ダウンタウンにいるはずなのに一切見つからない

探せないまま付近を3周くらい探しただろうか

やけに感じる視線により、ふと自分が、派手なラスタカラーのパンツとラスタカラーのキャップを被っていることに気づく


そうか、現地ヒスパニックの視線を集めていた理由は、自分がアジア人だからなだけでなく、格好が派手だったのもあったのか


あんなに妻に地味色を勧めたのに、まさか自分がこんなにアホな格好で無法地帯に飛び込むなんて



急にレストランに残した妻が心配になり、結局WI-FIを探せぬまま戻った



すでにタコスは出来上がり、そのソースや野菜と同じように色鮮やかな服装をした場違いな僕を待っていた

本場のタコスは確かに美味い

美味いが、アメリカで食べたメキシカンとさほどの大差はなかった

本物のタコス




メキシコの通貨ペソを持たぬ我々は、アメリカドルで支払いを済ませ、再び通りに出る

先ほど付近をかなり歩いたおかげで、見所を妻に案内できるほどになっていた



路上でバンジョーを鳴らしトンガリハットで客引きをするオジさん

陽気な声で歌いながら開店準備をするアンちゃん

至るところからサルサの香りが立ち込め、調理の湯気が上がり、夕飯の支度が始まっている

あたりは夕闇に包まれた



ティファナ



細い路地には、先ほどまでは見当たらなかった柄の悪そうな連中がいる

アジアの都市なら軽犯罪は多いものの凶悪犯罪は少ない



ただしここは不慣れな中米

そしてその中米のなかでも名の通った犯罪都市である

どうも雰囲気が一変している

アジアのそれとは全く違う緊張感だ

長居は無用だった



流しのタクシーを拾い、車内の安全を確認し、スペイン語で国境行きを伝えて価格交渉をする

このドライバーは案の定、英語が話せなかった

スペイン語を聞いておいたのは良い判断だった



アメリカ国境の税関ではかなり待たされた

オフィサーの数が少ないのもあるが、とにかく入国者が多い

入国条件を満たせず、交渉になって座り込んでいる人もいる

国境の物乞い 白線が国境にあたる


2時間くらい経っただろうか

僕らはようやく治安のもとに帰した



走行距離259km
9日間の累計走行距離4339km




【2/18  TUE】

サンディエゴの街をドライブする

オールドタウンと呼ばれる一帯には、メキシコよりメキシコっぽい、我々がイメージするそのままのメキシコ風の綺麗な建物が並ぶ


OldTown @SanDiego



メキシコ風の教会


確かにローカルの言うように、わざわざ汚くて危ない場所に時間をかけていく必要はない

ただ、メキシコに入国したことに意味があり、あの異国感がたまらなかったわけで、妻は置いといて僕は満足している


そして改めて治安がいかに生活に不可欠なものか

平和がいかに貴重でありがたいものかを痛感する



穏やかな生活は当たり前ではない

終戦後から数えて2世代ほどまわり、我々の世代は平和ボケと呼ばれて久しいが、人は平和を当たり前と思ってしまうと、その閉塞感からつまらぬことを考えるようになるという


貧困が招く犯罪とは異質で、さらにくだらないものだと僕は思う

不謹慎な発言だが、誤解を恐れずに言えば、そういうことを実感できる旅はやはり最高だ



若い世代よ

スマホのゲームなんかに時間と金を食いつぶされてないで、旅に出たほうがいい

自分の恵まれた環境を、そのありがたさを見に行ったほうがいい

そしてその環境を与えてくれる先祖から親まで、みんなに感謝しよう





しかしサンディエゴのビーチは平和そのものである

ビーチを散策し、自転車を借りて海風を味わう

Cycling @Beach






On the pear


こんな日常に感謝するほかない

日本もアメリカも恵まれている

繰り返すが、これは当たり前でなはい

平和が織りなす奇跡なのだ





その後、JUNさんのお勧めでサンディエゴのラホヤ(La Joya)という高級住宅街を訪ねる

ここの家並みは本当にキレイだ



ただ、目的は家を眺めることではない

海に寝そべる野生のアザラシに会いに行くことだ



実際に会うまではアザラシがこんなところにいるのか半信半疑だったが、ビーチを覗くと本当にいた

しかもかなりの数だ


ラホヤのアザラシ



住宅街の目の前に生息するなんて大した度胸だ

いや、環境が素晴らしいのか


保護されているためか、人を恐れない


サンディエゴはメキシコ文化の混ざった独特な街で、時間の流れも気候も穏やか

どこを見ても本当にキレイで楽しませてもらった

僕たちはまた来たいなんてことを話しながら、オススメしてくれたJUNさんに感謝しつつ、夕焼けの中をロサンゼルスへ向けて北上した


ハティントンビーチの夕焼け


走行距離313km
10日間の累計走行距離4652km


TKY






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2016年4月27日水曜日

コロラドリゾートからアメリカ中西部トリップ!

【2/13  SAT】


YUと滑った翌朝はさすがにノンビリ起床する

高地でいきなりバリバリ登って滑ったので、ホテルのベッドで寝たにも関わらず体と肺がバキバキだ

しばらく早起きの毎日だったが、この日は太陽が昇りきった頃ようやく体を起こし、朝食つきが売りのはずのホテルなのにシリアルとフルーツのみという、驚くくらい安上がりのブレックファストを流し込み出発


今日の目的は、カリフォルニア→コロラドへの往路の最中に気になっていた、赤い奇岩で形成されたユタの国立公園である

どうやらパンフレットでしばしば見るような景色の場所が近くにあるらしい情報を、道中で掴んでいた


せっかくロッキー山脈にいるので、はやる気持ちを抑え、ユタに向かう前にコロラドの名もない山の斜面を道端から軽く登り、プチバックカントリーをさっさと楽しんでさっさと片付けさっさと移動
BackCountry Ski @Colorado

ロッキー山脈中央に位置するVailリゾート周辺のハイウェイ

険しく切り立った山道を縫い、名だたる超有名リゾートを尻目に、ユタまでトンボ返り


四方が地平線ばかりの光景になった頃、日が傾き始めるものの、好奇心が先行してくれるおかげで昼前から休まず時速130kmで走り続ける

結局ほぼノンストップでなんとか走りきり、国立公園の閉園時間である16:30にたどり着いた


入り口ゲートが閉まっていたらオフィスで懇願しよう!と思ったのも束の間、ゲートを開けっぱなしにしたままオフィサーがさっさと定時帰宅していることに気がついた

これはラッキー!

さすがアメリカ人労働者!

ずさんな仕事に加え定時退社の堅守!
(正確には定時前か。。。笑)

普段はアメリカ人のずさんな仕事に迷惑を被っているわけだが、この時ばかりはありがとうとゲートで叫び、寝ぼけ顔であまり状況を把握していないままの助手席の妻となぜか一緒にガッツポーズをしながら公園内へ進む


崖沿いの上り坂をするすると車列に着いて登っていくと、カーブを曲がるたびにパンフレットの景色が入れ替わり立ち替り広がる

興奮隠せず、運転疲れはすぐに吹き飛ぶ

Arches National Park @Utah



日没まであっという間だったが、その一瞬を惜むように景色を堪能した

ちょうど日没寸前に雲が切れ夕陽が差し込み、赤褐色の岩をさらに赤く輝かせた

夕陽は濃い影を際立たせ、その影と赤い光とのコントラストに魅了された

こんな景色は見たことがなかった

ユタ州 アーチズ国立公園

本当にありがとう、そしてオススメです

奇岩と夕焼け




その夜は、そのアーチズ国立公園の観光資源でどうにか潤っているらしい近郊の小さな街で中華料理を食べる

冷静に味わえば大して美味しくないはずだが、入国以来のアジア料理に胃が喜ぶ

やはり馴染みの味付けは大切なのだ

本来は美味しくないと思われるクオリティの中華料理


暖かい胃袋の余韻に浸りつつ、一路アリゾナ州へ

あたり一面とっくに深い暗闇だった

先ほどの街からしばらく運転した頃、街灯すら久しく見ていないなと気付く

その瞬間、夜空に慣れない異変を感じた


星だ

輝いていると言うよりも、見慣れないほどに鈍く大きく光っている

濃い暗闇の中でも360度地平線が見て取れるくらい、空の端まで星が存在するのだ

これは天体ではなく宇宙だった

ちょうど新月だったおかげで星の光を邪魔するものは一切なく、どれが天の川かさえ判別できないほど星が散りばめられている

もはや美しいを通り越して汚いほどに。。。

星屑とはよく言ったものだ


人工物の開発を許していないネイティブインディアンの大地に、我々は存在を許されている

そして太古から変わらぬ夜風を受け、見当もつかぬほどさらに昔から光っている宇宙を見上げている

時間を忘れて妻と見入った



走行距離725km
5日間累計走行距離2910km




【2/14  SUN】


この日は早朝に飛び起きた

昨日のアーチズの夕焼けが鮮烈だったから

夜の星が忘れられなかったから

運転中、暗闇ごしに絶景が広がっている気がしていたから

そして

車泊に選んだ場所が、かの有名なモニュメントバレーだったから


朝焼けを眺めると心に決めて寝たせいか、ワクワクしてアラームより早く起きる

かなり冷え込んでいるが素早くレイヤーを着込み、撮影の準備をしながら妻を起こす

だんだん朝焼けがあたりを照らし始めると、眠い目がすぐに丸く見開かれるほどに絶景が見え始める

朝焼けのモニュメントバレー



ここは世界的に有名なネイティブインディアンの聖地

そしてパワースポット

なるほど、地球にいるとはとても思えない

どこか別の惑星にでもいるようだ


そして朝陽がオレンジ色に岩を照らす

アーチズ国立公園とも違う絶景に、僕の少ないボキャブラリーでは形容詞が見当たらない

ひとまず凄いパワーがみなぎっていた

Monument Valley @ Arizona



不思議なもので、ネイティブインディアンの聖地とは決まって絶景である

やはり大自然に学び、大自然に生きてきた彼らは、文明が彼らの土地を侵食する以前から全て悟っていたのだろう

何が一番偉大かを



満足感と共に空腹感を覚えた我々は、後ろ髪を引かれながら文明へと引き返した


その後太陽が天頂に向かうにつれ、朝の冷え込みがウソのような暑さになる

砂漠の温度差は激しい




コロラドの厳しい寒さから解き放たれ、ややしんどいくらいに汗ばむ我々が向かったのは世界でも屈指の絶景と称されるグランドキャニオン
Grand Canyon @Arizona



深くどこまでも続く谷を眺めていると、小さいはずの自分のサイズさえわからなくなる

スケールが広すぎて肉眼が全容を把握できないほどにグランドキャニオンは広いのだ


ちなみに僕の視力は、現代人なのに両目およそ2.0

確証を持って言えることは、僕の目が狂っているのではないということ

谷が大きすぎて目と脳が情報処理できないでいるのだ

グランドキャニオンの淵に立つ



結局よくわからぬまま、大勢の観光客の流れに促され、グランドキャニオンを後にする

この谷を味わうには、規模が広すぎた

そして僕にはそのサイズ感に免疫がなさすぎた



そそくさとハイウェイに戻り、一路向かう先はラスベガス

なんとも贅沢な1日である

しかもおそらく一生で一度のラスベガス経由なのだ

今夜はラスベガスの派手なホテルに泊まろうと急遽提案してみた

そして答えはすぐに決まった


妻が助手席にて昼寝を済ませるくらいのまとまった時間砂漠を走り抜けると、日が暮れた

もはやお気に入りとなった愛車VOLVOのライトを点灯させ、小高い丘を越えると

急に宝石が視界一面に広がった

そう、ラスベガスの夜景である

写真ではとても伝わらないが、ラスベガスの夜景の一端



これは過去に見たこともない輝きであり、星や夕陽の輝きとはまた違った感動であった

ネオンは海のように散りばめられ、スポットライトは照り、レーザービームが放たれ、ヘリが何台も旋回している

欲望が渦巻く街、ラスベガス

戸惑うほどの存在感だった


大自然から出てきたアジア人が二人、街を見上げ開いた口を塞げられないままスルスルとハイウェイを抜ける

30過ぎたイイ大人が、車をボーイに預けるにも、カウンターでチェックインするにもいちいちビビる

宿泊したHOTEL  MANDALAY BAY


ゴージャスなだけでなく、この街は何かをまとっていたからだ

その何かを確かめるべく、珍しくドレスアップした我々はそわそわしながら街に繰り出した


かつて世界を代表する大都市東京に住んだ

過去にはロンドンもパリもロサンゼルスもホノルルも行った

人口の巣窟ジャカルタもクアラルンプールも、微笑みの街バンコクも、あらゆる街を過去に訪ねた

でも、この街はどの都市とも類似しない

この街の特徴は

エンターテイメント

Las Vegas @Nevada



どこを見てもエンターテイメントが光っている

街全体がエンターテイメントなのだ

経済もビジネスも関係ない

エンターテイメントこそが街と大金を動かしている

The Entertainment


そしてカジノがその象徴たらしめている

星の数ほど点在するカジノ


我々は一瞬はしゃいだものの、街の存在感と光と旅の疲れに完全に負けた

街角で中華料理を食べ、こともあろうかあっさり寝てしまった

ラスベガスに乾杯だ

いや、完敗だ


走行距離750km
6日間累計走行距離3660km





【2/15  MON】


広すぎるベッドが不慣れな僕は、疲れも忘れて早々目が覚めてしまった

早朝から部屋のジャグジーを堪能し、申し訳程度にカジノに触れ、一瞬でお金を奪われ、一攫千金アメリカンドリームの夢はあと一歩のところ(?)で終わった

3分でKO負けの表情

ここで一応ネタばらしを。。。

高級そうに見えるラスベガスのこのホテル、実は山岳リゾートの格安ホテルよりもさらに安い

というのも、ラスベガスの大型ホテルはカジノで大儲けしてるので、ホテル代はさほど高くない

むしろ宿泊してもらわないとカジノに来客がないので、お値打ちなのだ

平日ならビジネスホテル以下の価格も実現する

ただし、裏を返せばカジノでは大金を持って行かれるということだろう


ちなみにセレブが集うVIPルームと大金を持ち込む中国人専用のブースが用意されていた

そこは我々観光客とは掛け離れた金額が出入りしているのは言うまでもない



チェックアウト後、本場テキサス料理(メキシコ料理と類似)を食べ、そのヘルシーさと美味しさに喜ぶ

残念ながら一攫千金とはならなかったが、やはり人にはそれぞれに見合った楽しみがあるのだ

野菜が豊富でアボガドが優しいテキサス料理に慰められながら、欲望の街を後にする


それでも我々の威厳が最低限保たれた理由は、乗っている車がたまたまVOLVOだったこと

この愛車のおかげで、この街でどれだけ恥をかかずに済んだことか

ただし、雪アカと砂漠の砂で真っ黒だったが。。。笑


この日は現地の連休最終日だったらしく、かの有名なルート66はラスベガスからカリフォルニア州に帰る行楽客で大渋滞

ラスベガスの街を抜けるとすぐに砂漠となるが、そこでの渋滞はピークを迎えた

砂漠での徐行運転は暑さが堪える

砂漠を抜けるルート66



これまでの行程に比べれば移動距離は短いはずだったが、結局目的地であったカリフォルニア州アナハイムに着くまでにかなりの時間を要した

昨日贅沢をした反動で、今夜はウォールマートのレトルト食材

こんな日もある

この1週間は僕の気の向くまま行動したので、明日は嫁サービスの日とする

走行距離440km
7日間走行距離4100km




やはりスキーは最高!

旅はやめられませんね!!



TKY



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2016年4月26日火曜日

スキー@ブリッケンリッジ

【2/12  FRI】

昨日の運転の疲れは残るものの、朝早く支度してYU待つ家へ向かう

ホテルからは10分程度

その間に-15℃の気温に耐えるべく、ガソリンスタンドで体を温めるスープを満タン補給

そろそろ時代に合ったハイブリッドな体が欲しいものである

YUはアメリカでも相変わらずの笑顔で出迎えてくれた

車を乗り換え、免許を取ったばかりのYUの運転でブリッケンリッジへ向かう

とても初心者とは思えないハンドルさばき

右側通行でも難なく運転しているから大したものだ

聞けば、免許取得後すぐ渡米したので、左側通行の方が運転できる気がしないとのこと

慣れとは恐ろしいもの。。。

挨拶代わりにそんな他愛もない話をしながら、これまたブリッケンリッジでパイプトレーニング中のガールズスキーヤーマイコメンをピックアップし、コーヒーをテイクしてゲレンデへ

目前にはかの有名なブリッケンリッジが広がる

広い

かつて住んでいたウィスラーの山も相当デカかったが、ブリッケンリッジは横にデカイ

ふた山くらい先の尾根に広がるコースも同じゲレンデだそうで、イメージ的には苗場が横に30倍くらい膨らんだ感じか

そして世界に名だたるリゾートだけあって、リフト1日券は$160(およそ¥18500)!

使い勝手がいいので僕が毎年購入している池の平のシーズンパスがおよそ2枚購入できる額である

ただしここはプライスレス

YUとコロラド、ブリッケンリッジで滑る価値と比べれば安いものだ

Breckenridge peak with YU


YUとマイコメンのウォーミングアップに付き合い、パークとパイプを流す

さすが、世界中からトッププロが集い凌ぎを削るだけのクオリティを誇っている

彼らのトレーニングの邪魔にならぬよう、自分は一旦パークを離れフリーラン

FreeRun by TKY


僕はここ数年はパークよりもバックカントリーで活動することが多い為、ここでもピークを目指し、そこからハイクすることにした

と、朝のうちに補給したエネルギーは何処へやら、いきなり疲れる

息切れが激しい

時差ボケにしてはキツすぎる

というのも当然

ブリッケンリッジのスキー場のピークは標高4000m

富士山頂よりも高い

思い起こせば3年前、僕の崇拝するモーグルオリンピアンの野田鉄平さんをはじめとする仲間と富士山頂を滑った時のことを思い出す

ふと、湧き上がるのは根性!

ではなく、諦めも肝心という言葉だ

なんせ僕はフライト直後から丸2日運転しっ放し、そして寝不足と時差ボケの体なのだ

言い訳を見つけてはよく頑張っていると自分を讃えつつ、でも止むことのない息切れに迷惑しているうちになんとかピークについてしまった

笑う膝としかめる面を制しながらリッジに立つと、アメリカ星条旗とともにロッキー山脈の絶景が広がる


Peak


来たぞアメリカ

少し嬉しくなった

その後ひとしきり風景を写真に収め、せっかくなのでエキスパート向けの急斜面、ダブルブラックダイアモンドを狙う

Double Black Diamond 写真奥の岩場を滑る


パウダーならまだしも、ブリッケンリッジはどこも雪が固く、2ターン目のエッジをジャンプして切り返した時点で早々コース選びを悔やむ

手遅れ。。。

急斜面と雪面の硬さで転べば滑落間違いなし

エッジを(あと膝を)ガクガクさせながら滑り降りた

達成感はあったものの、ぶっちゃけ楽しくない笑

コースを下から望む


その後各エリアをクルーズし、YUと再合流

彼はさすが現役である

フリーランをさせてもコブからタイトツリーまでピョンピョン駆け回る

YU


自分のトレーニング不足を痛感した

反面、彼の滑りはアメリカ仕込みで、日本でいうターン技術がどうとか、そういうくだらない規定とは別次元にいる

フリーランを専門としているわけではないが、どんな斜面でもとにかく早くスタイリッシュに駆け抜ける

これだ、これが北米だ!

10年前に目の当たりにした世界の滑りを、目の前の同郷の青年から感じられるなんて感慨深かった

あまりプレッシャーを与えたくないが、日本スキー界の期待を背負って頑張ってほしいと心から願った

そして僕が彼にしてあげられることは多くないので、

毎年夏に連れて行ってるサーフィンに今年も招待すること

その際自分がいつも貸しているサーフボードを今年は進呈すること

を誓い、二人に激励の夕飯をご馳走し、日本のホープとお別れした

Dinner Session


YU、マイコメン、そして一目しか会えなかったキンちゃん

日本の最前線はまさしくみなさんです

本当に頑張ってください


走行距離85km
4日間累計走行距離2165km



TKY


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