2020年7月20日月曜日

コロナ自粛。成長した子供の旅立ち。






こんにちは、教育の父、新渡戸稲造です。笑
(五千円札の人)

長かったコロナ休暇での息子の成長と旅立ちまで

ろくでもない親なりに得たものとまさかの結末。

きっと共感してくれる方がいるに違いないと信じます。


コロナ自粛




私は3/29の週末のスキーイベントを最後に、完全活動自粛。

スキーガイドという仕事柄、遠隔地へ移動しては、人と行動するのが業務なので、

時勢を鑑み、一切の活動をキャンセルして自宅待機しました。




外で遊ぶのが大好きな他のアクティビストと同じく、あんなに家にいたことは後にも先にもありません。

当初は、スキーシーズン中に疲れた体を休めてなんて楽観視していましたが、状況はみるみる深刻化

調子に乗って訪日外国人を顧客にしている私は、先行きのわからない状況に不安に駆られ、

そもそもインバウンドの将来性はどうなるのか悲観し、一時は眠れなくなったことも

場所も世相も影響されないプログラマやウェブデザイナーへの転身

いっそ企業への就職なんかも考えました。




でもその時仲間や先輩が、これまでの努力を認めて、自分にしかできない事に気づかせてくれたことで

勇気をもらい、踏みとどまることができました。

その気持ちを整理するように、ここぞとばかりに写真やムービーをまとめ、

溜まっていた手続きや書類整理と勉強に時間を注ぎ込む。
(カッコつけてるけどすぐ寝落ち)

ある意味でとても良い時間になりました。
(と思わなければやってられない笑)




子供との時間の葛藤




ここでひとつ大変なことに気づきます。

息子がいると作業が捗らない

自粛開始当時の息子はまだ9ヶ月と小さいので、目を離すわけにもいかず、

間を縫ってなんとか作業を進めるも、気が気じゃない

結果、ぜんっぜん作業が捗らない!!




実はこのジラシが焦りとなって、不安に繋がりました。

特にストレスに感じたのは、自分の作業ペースを保てないこと。

仕事のペースを掴んだかと思えば泣き出したり、ダッコ要求してきたりで強制ストップ。

コチラが息抜きをしたい時に限って息子は昼寝し、仕事のチャンスタイム到来。

完全に『今じゃない感

そうこうしてるうちに1日は一瞬で過ぎるのです。








子供の面倒を見るのに、ある程度時間も手間もかかるのは承知してましたが、

そうか、世の中のお母さん達は、この葛藤と戦っていたのかと思い知らされました。

気まぐれに付き合って計画が立てられないか、もしくは計画を立ててもすぐ狂って、何も進まない。

この自分の作業ペースを保てないところにこそ、主婦のストレスの本質がある気がします。

夫婦でサポートし合う場合は、作業分担もさることながら

時間をある程度決めた上で、交代で作業が完遂するまでペースを保たせることがミソだと考えます。


無駄に頑張ることをやめた




でも家内のリクエストを受け、ある時吹っ切れました。

仕事も子供に対しても、どちらも中途半端なのにイラついてるだけの悪循環を止めなきゃいけないと思いました。

そもそも息子は何ひとつ悪いことしてないのです。

甘えたいだけ。

ストレスを持っているのは、器の小さな私のエゴ。

仕事は進まなくてもいいから、できる時にできるだけ。

コロナが終わればまた遠征と出張ばかりになるわけだし

ちゃんと息子に集中し、遊ぶようにしてみました。





そうすると、不思議と息子もこれまで以上にこちらも向いてくれるように。

リアクションが大きくなり、笑顔が増し、ダッコの要求も増えました。

それまでの『赤ちゃんをあやしてる感』から一転

言葉は話せなくとも、息子が何を伝えたいのかおよそわかるようになり

人間同士のコミュニケーションに近づいて3000倍かわいくなりました。




実は私は、海外遠征で出産にすら立ち会えず、息子とジックリ過ごすのは恥ずかしながらこの機会が初めて。

いま考えれば、時間とお金こそ掛かるものの、『教育が一番効果のある投資』とも言われるし

デスクワークの時間を削ってでも一緒にいて良かったと思ってます。

まるでコロナに与えられたかのような産休は、母親業の大変さを痛感するというオマケ付きで、とても意義のあるものでした。

そして殺伐とした緊急事態宣言下においても、赤ちゃんは実にオーガニックで

無邪気に癒しを笑顔を提供してくれて、いてくれてよかったと心から思いました。


世の中のお父様方

せっかく会社員されてるなら、産休制度を利用しない手はないと思いますよ!

子供が300000倍かわいくなります!
(3000倍から増えてる!?)

一緒に育児しましょう!



子供の急成長




さてその自粛中、たった2ヶ月ですが、まだ生後9ヶ月だった息子は急成長を見せます。

掴まり立ち
ハイハイ
高速ハイハイ
感情表現

週を追うごとにできることが増え、すごい進化を遂げました。

子供の成長の一瞬一瞬を見逃さず寄り添えて良かったです。

内面だけでなく、すっかり身長も大きくなり、体重も増えました。

ただし、自宅待機で運動不足の父親(私)の体重の方が急成長していた事はナイショです



早すぎる旅立ち


涙をこらえてる姿に涙する私





そしてコロナが落ち着き、いよいよ社会生活の開始。

それは息子にとっては、延長に次ぐ延長だった保育園の始まり。

相模原市では0歳児から保育園に預けないと、待機児童になる可能性大だそうで

当初は抵抗があったものの、残念ながら保育園に預ける方針に決めてました。

コロナの影響で入園式や懇談会などあらゆるイベントが中止だったため、息子はある日いきなり保育園に連れて行かれます。

自粛中の2ヶ月もの間、寝るときもお風呂も、時にはトイレも(なぜ?)

とにかくずっと一緒だった我が子。

まだ10ヶ月しか生きていないのに、親から離されるその切なさ




出発の朝も知らずにいつも通り遊んでる姿を見ると、なんだかコチラの方が寂しくて、保育園に行く道の足取りは重く

散歩と同じ道で登園しているはずなのに、3歩進んでは2歩下がり、散歩の時よりぜんぜん進みません。

いざ園に着くと、よくわからないまま親と離れ、ポカーンとしてた息子。

状況がわからず親を探して泣いて、しばらく過ごしてまた泣いて、の繰り返しだったそう。

2日目からは置いてかれるのを察して、園庭に入った瞬間から泣き出す。

必死で泣いて嫌がって、コチラに手を伸ばしている子供を振り切り、置いてくるのは心が引き裂かれそうで

(いま思い出しても涙が出そう)

『大丈夫大丈夫、お友達と遊べて楽しいからねー』

なんて慰めてみるけど、その言葉は完全に自分に向けた罪滅ぼしの言葉だったり。




なんでこんな思いをさせてんだろ?
子供にとっての幸せって何だろ?
何が正しいんだろ?

わからなくなり、罪悪感に襲われながら日々を過ごす両親。

こんな小さな出来事ですら、まだ産まれたての親子には大きな旅立ちだったのです。


目を見張る成長









そんな不遇を味わせたにもかかわらず、夕方まで息子は健気にお迎えを待ってて、目が合うととびきりの笑顔で喜んで、ボテボテのハイハイで跳び寄ってきます。

か、か、かわいい

悲しい思いをさせてるはずなのに、8月の真夏の空より曇りのない笑顔で迎えてくれるなんて

保育園に預けてからは、こんな健気すぎる息子が愛おしすぎて、さらに向き合うようになりました。

息子が頑張って留守番をしてる分、自分も頑張ろうと、許された時間で必死に仕事をこなし

帰ってきたらその分思いっきり遊びます。




子供の立場で考えてみました。

ダラダラと一緒に家にいたそれまで

昼は先生やお友達と刺激的な時間を過ごし、家では本気で遊んでくれるようになった親と過ごす今

どっちが充実しているのか。


月齢11ヶ月の本人に聞いても明確な返事がないので(照れ屋さんかな?)わかりませんが、

きっと保育園に行くことも悪くないと思うようになりました。

そう、保育園は共働きの両親のための施設ではなく、そもそも教育機関なのです。

加えて親の仕事も効率が良くなり、生活に還元されます。

親にとっても外出する時間は刺激的です。

(全部正当化です汗)






そんな日々を過ごすうち、息子は私たちが教えてないのに

いつの間にか手を合わせて『いただきます』『ごちそうさま』をするようになり

いつの間にかオモチャで遊ぶのが上手くなり

いつの間にかスキップするように(これは嘘)

いつの間にか九九を全部言えるようになり(これも嘘)

以前にも増してさらにさらに笑うようになり(これだけはホント)

生まれつき大食漢だったのに今ではダイエット中のOLより食べるようになり(嘘と信じたいくらい)

全力で遊んでくるので夜はすぐ寝るし

夜泣きもなくなりました。

登園も笑顔になり、コミュニティに参加するのが楽しそう。

子供の吸収量の多さに恐れ入る日々です。

私の抜け落ちる記憶量より多くのものを得て帰ります。
(それはそれで改善が必要)


以前は仕事の糧として、多くの人と会食&情報交換して、遅くに帰っていた私ですが

今ではアポは全く入れず、たった5分早く着くだけの電車でも逃すまいと、駅に駆け込む始末。

オジサンのダッシュは見苦しいですが、そんなこと気に留めてられないくらいかわいいのです。


学んだこと










かわいい子には旅をさせろ。

この言葉には、子供の成長はもちろん

実は親自身も成長させてもらう意味があり

さらに奔放に旅してきた自分を見守ってくれてた広い親心を痛感するという

本当の意味を知った気がします。

コロナ自粛の当初は荒んでいた私ですが、気づけば自分が内面・体重(!?)ともに成長させてもらった、

コロナ自粛と子供の旅立ちでした。

まだ幼いキミがこれからの旅路でどんな景色を眺め、どんな仲間に出会うのか

いまから楽しみで仕方ありません。




1年前




そして息子は今日で1歳を迎えました。

この1年間たくさんの驚きと笑いをくれた息子に感謝。

産まれてきてくれてありがとう。

独り立ちするまでの僅かな間、たくさん旅しよう。

かつて身ぐるみひとつで極寒のチベットを旅した僧侶のように。






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