2017年11月2日木曜日

ポルトガル① 世界最高峰のサーフィンと夕陽

10/24 TUE

経由地のドゥバイからマドリード空港に深夜到着

急いで入国審査を済ませ

急いでレンタカーオフィスの送迎を手配し

急いで営業時間ギリギリのオフィスに駆け込む

閉店まで8分残して間に合い、なんとか受付完了

ここで閉店時間に間に合わないと、待ってくれずに明日の受付となるのでした
(もしくは残業代を請求される)



一同胸をなでおろし、無事出発

車はプジョーの9人乗りバン


想像より大きな車体に少し緊張するが、これは快適だ

4人分のボードと荷物とワクワクを積み込み、マドリード国際空港近くにとっておいた宿へ向かう





今回のポルトガル旅の目的のひとつがWCT観戦

WCT=ワールド・チャンピオンシップ・ツアー
世界トップ36名のみが参加を許されるサーフィントーナメント
世界中の有名なサーフポイントをラウンドし、年間獲得ポイントで優勝を争う
F1と同じシステム


詳細
↓↓↓

http://www.worldsurfleague.com






そのWCTは、事前に決められた2週間の開催期間のうち、

波のコンディションが良いと予測される4-5日間で試合が進む

ちょうど我々はそのWCT開催期間に今回の旅を当て込むことができた。

そこまではよかったが、今回のポルトガルの試合会場は来週から

波のサイズが落ちる予報で、かなり前倒しの日程で試合が進んでいる。

そのため、マドリード到着の翌日が最終日の決勝になる可能性すらあった

(あまりの前倒し感に、一時は終わる気配さえあった汗)




みんなで相談した結果、休息よりもWCT観戦の優先にて満場一致

休息もそこそこに、シャワーだけ浴びて出発することに


心のどこかでは、砂漠でのスキーの疲れ(→詳細こちら

そして機内で一睡もできなかったフライトの疲れを

癒してから出発したいところだったが

(寝れなかった原因はテトリスとPC作業 自業自得 アホ)




先を急ぐ!といっても、実は運転は僕しかできない

みんな飛行機内で飲んだビールの香りをプンプンさせながら、WCT観戦に向け息巻いている

他人事とはこのことだ




みんなのテンションの高さにつられ、僕は眠気と戦う630kmドライブとなった

道中、居眠りをスペイン警察に咎められたり、高速通行料金を無駄に払ったりなどなど

フライト直後ながら予定通りひとりで夜通し運転するのは愉快この上なかった

ま、昨年世界中を15km移動した自分には容易いタスクだ(強がり)



そうこうしてポルトガルの国境を渡り、明るくなる頃に会場近くに着いた

(ポルトガルースペイン間は時差1時間アリ)








会場となるポルトガルのペニシェでは、ローカルサーファーに混ざって選手達がウォーミングアップをしていた




勝ち残っている選手は、たった12人のみなので、すでに有力選手ばかり

見る人 見る人 有名人




朝イチは波が悪く、試合は午後の波のサイズアップを待つこととなった

徹夜した体で炎天下のなか約5時間じらされ、テンションは最高潮(ウソ)



それでもいざ試合が始まると、待ち侘びたファンから大きな歓声が飛ぶ

カリフォルニアも、ハワイも、海外のWCTはどこも盛大

この盛り上がりが、WCT観戦の醍醐味のひとつに間違いない

(昨年カリフォルニア・トラッセルズビーチで観戦した記録→こちら




15年前、日本の千葉、部原で開催されたWCTでは

ケリーとタジの台風ライドは圧巻だったけど

それでもここまでの盛り上がりは再現できていなかったように思う


もっと日本でもトップサーファーを観戦する機会があればいいのに




肝心のWCTポルトガルでは、みんなそれぞれ贔屓の選手の応援に力が入り


暫定ランキング1位にして

昨年のディフェンディングチャンピオンのスーパースター

JohnJohn Florence 






日本人の両親を持ち、若干18歳ながら

今年のUS OPEN優勝

オリンピック金メダル候補と日本でも注目を集め始めている

カノア五十嵐くん




ふたりとも順当に勝ち上がり、クォーターファイナルまで駒を進め、この日の試合は終了

各選手ともハンパじゃないパフォーマンス






せっかくなのでペニシェの岬へ夕陽を眺めに行く

ポルトガルはユーラシア最西端の国

西に広がる大西洋に向かって夕陽が沈む

遮るものは何もない

ポルトガルの夕陽は、僕たちを暖かく、きらびやかに迎えてくれた






我々はWCT観戦と初日から美しすぎる夕陽に興奮覚めやらぬまま、キャンプの買い出しにかかる


ここで重大なミスが発覚

ポルトガルの田舎町はクレジットカードが意外と使えない現金社会

そして僕は、携行する国際キャッシュカードを間違えるという致命的なミス

(つまり用意したお金を引き出せないという、かなり深刻なドジ)



クレジットカード払いとキャッシュカードの引出しをアテに、

空港で両替することもなく会場いりしてる我々は、

いちいち買い物する店でカード確認が必要となり、行動が制限され鈍くなる



さらに携行したシングルバーナーのガス缶を扱う店がなく、火器が手に入らない

寝不足のなかかなり探し回ったが、夜も更けあらゆる可能性がなくなり

サラダとチップスだけの夕飯を強いられてしまった

みんな疲れと空腹で、少しテンションがオカシイ




うーん

こうも想像以上のトラブルが起こるところが実に海外らしい


本の紛失に続き、現金の入手方法を自ら断ち、さらに旅のハードルを高くして、旅を楽しむのである

図らずも

その後、転がり込むようにテントに横たわった瞬間、泥のように眠ってしまった








10/28 WED

WCT会場の脇でキャンプをした我々は、大会のアナウンスで目覚める




どうやら今日は8:00からヒートがスタートするらしい

ポルトガルは日の出が8:00とかなり遅い

サーファーのくせに朝が弱い僕には嬉しい日取りだ





急いでテントをたたんでビーチへ

着くと早くもJohn Johnが試合中だった


昨日の試合の終了間際

不利な試合をチューブライド一発で見事にひっくり返したブロンドヘアのスーパースターは、

この日は精彩を欠き、相手にやり込まれてしまった


それでもスターらしく最後まで笑顔で振る舞う




一方カノア五十嵐くんはバチバチと鋭い技を決め続け、見事3位でフィニッシュ





今後がますます楽しみだ





優勝はブラジル人のスター

ガブリエル・メディナ


ブラジルもポルトガルも同じ言葉を話す国同士

ブラジルはポルトガルを宗主国として友好関係にある両国なので、

メディナはまるでホームのように試合を進めていた

かつての王者は、復調の兆しを見せていた




さてWCTの観戦を終えた我々は、まずはガス缶を探すことに

昨晩の聞き込み通り、街にあるガス屋さんがかろうじて1本在庫しており、

どうにか最低限のインフラを確保







人類は火と椅子と文字を手に入れて進化を遂げたと聞く

我々はようやくそのうちのひとつを手に入れた
(ちなみにまだ椅子は無い)
(ポルトガル語に関しては読めない)



街では、大会を終えたカノアくんの両親と弟キヌアくんが散策しており、

偶然にもすれ違ったので挨拶してエールを送り、今後のスター兄弟の活躍を願った

頑張れ日本の宝




さて、火を手に入れ、一歩だけ人類に近づいた我々

海沿いのキレイなロケーションで火を起こしてランチを作り、

久しぶりの暖かいご飯に舌鼓をうつ






食事は体を作ると聞く

どうやらエナジーそのものらしく

暖かいご飯にみるみる元気が出てきたので、そのまま目の前の海でサーフィン


石畳と古い町並みで着替えるのもヨーロッパらしく風情がある




同行の友人である原口さんとシゲは、数少ない海外サーフィンとなり

冷たい大西洋の水にもめげずに楽しんでくれたようだ






ひとしきりサーフィンを楽しみ、ローカルとも打ち解けた我々は、一路北上

WCT観戦に続き、ふたつ目の目的地ナザレへ



ポルトガルのこのちいさな町が、一躍世界的に有名になったのは、

実は世界最大のサーフィン波が立つ街としてギネスに登録されたからであり

YouTubeでも人気のチャンネルとなっている

↓↓↓




実際にその動画を見てみると、恐ろしいほどに波がデカい

災害という表現がふさわしい









YouTube で見た景色と同じ風景に興奮し、崖の下で割れる大きな波に度肝を抜かれていると、

ひとりの初老のサーファーが、カメラマンを携えて海から上がってきた

サーフボードと呼ぶには長すぎるように思える板には、ベンツのスポンサードを示すロゴ

これは只者では無いと思いつつ、誰かわからぬまま話していると、

そのサーファーは気さくな口調で英語と日本語を交えながら応えてくれた

曰く、今日の波は小さいらしい… 

ふとカメラマンふたりを見ると日本人

聞けばNHKの密着取材らしく

この陽気な初老こそがギネスの波に乗った張本人だという







こんな奇跡的な出会いもさることながら、

このオジサンがあの災害のような波に乗ったのかと思うと、にわかに信じがたかった

偉業を成し遂げる立派な人は、いつだって謙虚で人当たりも優れている



僕らは偶然にも同じ日に

コンテスト世界一のブロンドの若者

そしてビッグウェーブ世界一の陽気なオジサン

ふたりの世界一サーファーからそれを学ぶこととなった

(ちなみに大波乗りとコンテストの技術は、同じサーフィンとはいえ全く別物と理解していただきたい)




その後、相変わらず美しすぎる夕陽と、ナザレの街の白い壁が赤く染まる様を眺め








この日はスーパーで仕入れた魚のパスタ





ビーチに降りてクッキング

食事は高級なら美味しいとは限らず

誰とどこで食べるか

も重要な要素


そして昨晩をまともに食べれず過ごした僕たちにはこの上ない贅沢な夕飯だった






まだ日本の体内時計で行動しているのか、日が暮れると眠気が一気に襲いかかる

夜のうちのリスボン入りを諦め、ポルトガルきってのサーフタウン、

エリセイラ入りしてキャンプ泊となった












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