久しぶりの投稿にもかかわらず
国内外を旅し、現実を憂い、少しだけビックリするテーマで寄稿致します。
誤解を恐れて補足致しますと
私は紛れもなく日本人で、日本が大好きです。
日本人に奮い立って欲しいと強く思っています。
ご理解ください。
●日本という国
新潟県の山あい 生家のすぐ裏手の山と空 |
まずこの文章にたどり着いてくださったあなた
日本という国をどうお思いでしょうか?
お金持ちの国?
物価が高い国?
教育水準が高い国?
自由な国?
平和な国?
平和な国?
こんな意見が出ると予想されます。
私見ではどれもハズレではないものの…
正解ではないと思います。
なぜか…
一緒に実態を見てみましょう。
海外に行くと…
まず物価の高さに驚かされます。
実は先進国は日本よりはるかに物価が高く、食事をためらうほどです。
外国人の友達と話をすると…
自国の社会問題や、家族の将来に向き合い、改善への考えを訴える姿勢に心奪われます
街やビーチを歩けば…
率先してゴミを拾い、口だけでなく行動をもって自分の街や国を愛する姿勢を多く見ます。
観光地に行けば…
商人から物乞いの子供まで、英語圏でなくても誰もが英語を操り、海外からの訪問者と渡り合っています
何歳になっても…
経験を元に転職してキャリアアップし、自分の実力を試しています
休暇もちゃんと取り、子供よりも大人が真面目に遊んでいます
そして一番の違いは…
みんな絶えず笑顔で
家族や友達と過ごしています
これでも日本は
お金持ちで
物価が高くて
教育が進んでて
自由で
優秀な
良い国だと言い切れるでしょうか?
良い国だと言い切れるでしょうか?
●日本人のお財布事情
さて本題へ
私は、海外で会う日本人の数が、10年前と比べて減ったと思っています。
サーフィンで有名なあの島も
スキー客で賑わうあのリゾートも
以前ほど日本人に会わず、つまり日本人の海外渡航が減っているように思います。
かつての日本は、高度経済成長と為替レートの制度の変更を機に国外向け旅行者が急増
その後も好景気に押され、アメリカブーム、ハワイ新婚旅行ブーム、グアムブームなどを経て順調に増え続けました。
ところがバブル(90年代中盤)以降は、残念ながら大きな増加のきっかけはありません。
そればかりか、実態を紐解くと現代日本のパスポートの所有率は、『国民総数の20%』を切るそうです。
(期限切れは不所持とする)
それでも海外へ出国している延べ人数(アウトバウンド)の増減がないということは、
つまり日本人の20%以下の限られた人だけが、繰り返し海外へ出向いてるに過ぎないということになります。
逆を言えば、アウトバウンドの絶対人数は減少しているのです。
一因にはまちがいなく日本人の所得低下があります。
カリフォルニアでレストランに行けば
どんな安いカジュアルレストランでも1人¥5000はくだらないし
スイスなんてちゃんとした所で食べれば朝食でも¥3000ほど払います
オーストラリアで1日ラフティングツアーでも申し込めば
¥20000くらい払うのは当たり前
途上国と言われているインドネシアでさえランチ¥300~¥1500と
もはや日本の水準に近づいています
(平均的な相場です。)
こうした海外の物価に舌を巻き、もとより国内の自分の生活も危うくなり、
バブルの頃と比べてみんな海外旅行に行かなくなりました。
考えてみれば
海外旅行が高いという潜在意識
外国人はお金持ちという潜在意識
みんななんとなくどちらも把握しているのに
それでもなぜか日本はお金持ち国家だと盲信する矛盾
まずはこの国民を巻き込んだ誤解に危機感を覚えましょう!
(これはおそらくイメージを刷り込まれています)
この傾向と逆行するように世界中の観光地には
中国人
インド人
アラブ人
が溢れました。
現地の商売人や客引きも、日本人はお金を使わないのを知っているので
中国人やインド人ばかりを狙い、日本人の勧誘には来ません
(10-15年以上前はかなりしつこく日本人が狙われていた)
残念ながらこれが海外での日本人の市場価値です。
そうです
日本人は世界からみてもお金持ちではなくなってしまったのです。
※注)
ちなみに私は手段を尽くして国外に頻繁に出向いているだけで
私も貧しき日本人の一員であり
自慢したり見下したりするための記事ではありません
●外国から見た日本
逆を見てみましょう
インバウンド好景気と呼ばれて久しく
海外からの訪日観光客増加は著しいです。
たしかにインターネットの普及により、極東の島国だった日本の魅力が
タイムリーに世界中に広まるようになった影響は計り知れません。
でも訪日観光客は口を揃えてこう言います
日本を旅するのは安い
日本の家電は高品質なのに安いから、まとめ買いしに来た
日本のレストランは美味しいのに安い
自分の国で遊ぶくらいなら、長期休みをとって日本の別荘に来た方が安い
そうです
外国人から見れば、日本の物価は安いのです。
実際の収入を比較してみましょう
日本人は大学卒業し
週5日フルタイムで真面目に働き
それでも手取りで月収20~30万円が平均
かたや好景気に沸くオーストラリアでは
大卒でもない、特殊技能もいらないレジ打ちのアルバイトで時給¥2000を超え
週に4日ほど数時間働くだけで
日本のサラリーマンに近い手取り給を稼ぎます。
大卒で建築業ともなれば
新卒でも月収80万円ほど稼ぐそうです。
こんなに残業して、毎日一生懸命働いてるのに稼げない国、日本
かたや外国人は、自分らしい生活と余暇を送りながら
日本人をはるかにしのぐ収入を得ています。
おわかりいただけましたでしょうか?
この国のサラリーマンは奴隷です
日本は海外諸国の経済成長に完全に置いていかれています
たしかに昔は金持ち国家だったかもしれない
けどそんなの錯覚で、いまでは経済成長率は、先進国中ダントツの最下位です。
『アベノミクスが奏功して景気が上向き』
なんて与党は言いますが
騙されてはいけません。
その成長率はかろうじて生まれたプラスを報道しているだけ
我々が意識すべき経済成長率は、
昨年からどの位成長したか、ではなく
世界の水準と比べて成長しているか、です
実際に海外諸国の経済成長率は日本よりも軒並み高く
海外諸国の水準から見ると、日本は年間約1~5%も景気後退していることになります
この状態がバブル崩壊後20年間続いたため
その格差は累計で30%以上開いたと言われ、すでに簡単には取り戻せません
近い将来、途上国にさえ追い付き、追い越されます。
これが景気上昇してるとメディアが報じながらも
実感として世帯収入が増えない理由です。
毎日毎日必死で働いてるにも関わらず
海外諸国から見たら景気後退しているのです。
だから、少しだけ働いてたくさん遊んでいる外国人と比べても稼げないのです。
理不尽だと思いませんか?
●不景気により若者が置かれる立場
若者のスポーツ離れと呼ばれます。
若者の旅行離れとも言われます。
ほかにも
若者のアルコール離れ
若者の恋愛離れ
若者の自動車離れ
若者のブランド離れ
若者のジーンズ離れ
若者の百貨店離れ
内容が怪しいものもありますが
今の若者はなんでもかんでも離れているようです笑
とにかく若者の意識低下と草食化を非難する声は少なくありません。
しかし
これって本当に若者に原因があるのでしょうか?
本当に若者の意識は低下してるのでしょうか?
今の私達世代は、上の世代が残した国債(今では約5割!)を前に
『破綻確実な』年金制度をアテにできず
それでも『国債を増やした世代』のために年金支払い義務に追われ
『増え続ける』税金や社会保障費を払いながら
『減り続ける』給料をやりくりしているのです。
そりゃスポーツも旅行もできなくなります。
自動車も所有するのも命がけ。
お酒を飲みに行く余裕もありません。
彼女にご馳走するお金もギリギリでしょう。
年上の世代が若かった頃のように遊ぶ余裕がないのです。
根本である不況を放置しておいて、これ見よがしに若者を責めるのは筋違い…
これでは若者のパワーが削がれるのも無理はない気がします。。。
●税金すら国民の搾取となっている現実
私は増税には本来反対ではないです。
でも今のままの増税は反対です。
増税するならそれなりの効果をもたらしてほしいと切に願っています。
例えば北欧諸国は、税金こそ高いものの教育と医療は無料です。
納税の効果が目に見えるのなら喜んで納税します。
みんな納得するはずです
日本は増税をつづけ、社会保障費も増額…
医療費も学費も増額…
????
国民から搾取したいのか???
国民を困窮させたいのか???
そのうえ国債は雪だるま式に増えるばかり。。。
このまま増税し続け、それでも学費や医療費までもが高騰を続ければ
教育と医療を受けられるのはお金持ちだけ、という国になってしまいます。
これでは才能はあってもお金がない天才がいたとしても大学に進学できず、埋没してしまいます
医療費の高騰の影響はわざわざ記述するまでもありません。
国のリーダーとなる才能のある若手を本当に育てたいのなら
そして誰もが日本の優秀な医療の恩恵を受け、末永く健康で、元気に働く人口を増やしたいなら
減税か
もしくは学費・医療費減額か
どちらかに舵を切るべきだと思います。
(両方はもう勘弁してください)
どちらかにしないと、才能が無くとも親の金さえあれば学歴を購入して出世を果たすことができるようになり
その結果、世間離れした金銭感覚の持ち主ばかりが国政と医療を牛耳るようになります。
(これは政治家を中心とした一部の権力者による自分と子孫の権力独占のための意図的な策??)
これも日本のピンチを加速させる要因です
●日本が近い将来迎える末路
話は逸れましたが
海外と比べて、景気が後退しているという危機感はおわかり頂けたかと思います。
このまま物価も給料も安いままの惨状が続くとどうなるか
外国人投資家や外国人経営者に日本のビジネスは乗っ取られます。
それは国際的な観光地や大都市圏など、外国人がサービスを要する場所から始まります
例えば生産業が進出を競った中国に倣うと…
ある日出勤すると自分の勤めている会社が外国資本企業に買収されたことを知らされ
会社の幹部として知らない外国人がやってきて
それまで上司気取りでダラダラ仕事していた人や
英語が話せずコミュニケーションのとれない人から
バンバン解雇されます
例えば安い物価と常夏の雰囲気に溢れるバリやタイの観光インフラに倣うと…
オーシャンフロントや山の手の一等地は真っ先に買収され
西洋風にピカピカにリフォームされ
派手な告知が始まり
そちらに外国人観光客が集まってしまい
競争力やノウハウのない地元の商店、食堂、民宿は収入を失います
うまく外国人の企業に取り入ったところで、お金儲けをするのは外国人ばかり
そして外国人の給料の半分でも一生懸命働く日本人は、外国人経営者の良いカモとなり
外国人の元でロボットのように下働きになるのです。
その結果、製造とサービスにまつわる労働力を安価で提供する国に成り下がります。
一等地には外国人が住み
日本が身の回りのお世話をして駄賃を頂く惨状を迎えます
恐ろしい未来がやってくる…
と、思いきや
驚くべきは、すでに白馬、ニセコ、京都などではこの事態がすでに現実のものとなっている点です
注)外国人の行動を非難する意図はありません
そしてIT化、AI化が進めば、労働者はより不要となり
この惨状に拍車がかかって街には貧しい日本人が溢れるでしょう。
我々がとるべきアクション
日本は今すぐ賃金を上げ
そして物価を上げ
経済的な競争力をつけなければなりません。
国際競争力を高めるために教育も改める必要があります。
国民の大部分が6年間
少なくとも全員が義務教育として最低3年間
英語を習ってるにもかかわらず
国民が全く英語を話せない
そんな無能な教育制度を改定しなければなりません。
一部の勉強嫌いの生徒が話せないのではありません。
真面目に授業を受けた生徒ですら
カタコトも話せないのです。
How do you do ?
My name is 〇〇
How are you ?
Im fine thank you and you ?
なんて普通言わねーよ!笑
これはもう生徒の資質ではなく、教育制度の問題です。
英語を学ぶ意味を見直す時がきています。
国民みんなで実践英語を覚え、国際競争力を上げなければなりません
●本当の豊かさを求めて
サッカーワールドカップの試合だって見に行きたかったですよね!
2018ロシアワールドカップ
初戦のスタジアムはコロンビアサポーターで溢れ
日本はコロンビア相手にアウェーのような状況だったと言われています
サッカーへの情熱や、戦前の予想はさし置いて
南米の途上国コロンビアの人たちでさえポケットマネーでロシアまで駆け付けるのに
日本人には残念ながら
お金も
時間も
(もしかしたら一番大切な情熱も)
ないのです。
一般的に豊かさとは
時間とお金の余裕と言いますが
明日の生活すら怪しい雇用体系では
何の余裕も生まれません
このままでは、働けど働けど暮らしは良くならず
国民は疲弊します
(すでにしています)
そのシワ寄せとストレスで生活習慣病が増加しているのです。
事態のさらなる悪化は免れません。
そろそろ『日本は豊か』というテレビや政治家の言葉を鵜呑みにせず
自分の目で判断して
自らの家族と仲間とその生活を守るために
この美しい国を守るために
声を上げるときではないでしょうか?
知らぬ間に搾取され続ける生活にピリオドを!
目を覚ましましょう!
心まで『貧しい』日本人になる前に!
ハッピーな嫁がノーテンキに書いているブログがこちら
違った目線と独特の感性でオモシロいです
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ガツンと来ました。あなたの言うとおり!
返信削除「そろそろ『日本は豊か』というテレビや政治家の言葉を鵜呑みにせず、自分の目で判断して…」
返信削除海外に行かないから、自分の目なんて無理なんですよね。
鶏と卵では無いですが、僕は若者の無気力も一因かと思っています。
車だってボロを探せば10万で買えるし、海外も15万くらいで行けなくは無いですよね。
やろうとしないだけで。
ブログで書かれている通り、(もしかしたら一番大切な情熱も)が一番問題だと思います。
一応、なんとか若者世代に入ると思っている人間から見た印象です。
賃金上げようにも、現時点でやれば企業はバタバタ潰れるでしょう。
結局は各企業に国際競争力がもはや無いのが問題なんだと思います。
根が深いですよねえ。