2016年10月5日水曜日

ついに!ついに!中米サーフトリップ再開!



9/22. THU

まだハバナの街が暗いうちから起きてパッキング





そして6:00に家を出る

マリーンはちゃんと起きて、下にタクシーを手配してくれている

わざわざ4Fから路上まで一緒に降りて、見送ってくれた




タクシーはクラシックカー

揺れるしうるさいし、お世辞にも乗り心地が良いとはいえないが、なんだか特別な経験だ



クラシックカータクシー



空港の道中、車窓から後ろへ飛び去る街の街灯を眺めながらキューバに思いを巡らす

キューバの裏表

評判と現実

美しさと汚さが共存する不思議な街

ネットもつながらず、不自由がまだまだ多いキューバ

それでも優しい人たちとの出会いは宝

経験は人生の肥やしだ


そしてこれから始まる中米サーフトリップの再開に胸が高鳴る

やはり僕は街の観光よりも自然で遊ぶほうが性に合う

さよなら、キューバ




空港に着くと、電光掲示板に僕たちが乗る予定のフライトの案内が出ていない

3時間前だが。。。早く着きすぎたか。。。?

スタッフに聞いても待っていろとの無愛想な答え

仕方ないので、クーラーでかなり冷えているフロアで時間を潰す


ところがフライト2時間前を切っても案内が表示されず、しびれを切らし、航空会社であるキューバ国営のキュバナ・エアラインのオフィスへ


すると耳を疑う答えが返ってきた


スーパーディレイ(超遅延)

ん?

あんまり聞かない状況だ


フライト予定時刻は?

夜の21:30(現在7:30)


12時間以上先。。。!?


せっかくハバナ朝発便にして夕方にはコスタリカにてサーフィンできる予定だったのに

今夜のホテルは間に合わない

全てが台無しだ



その後も無駄に待たされ、搭乗予定だった10名程度の客はテキトーな案内に従ってバスに乗せられ、ハバナの市内へ逆戻りする

案内がないままバスに呼ばれ、みな不安でスタッフに詰め寄る





やっと出国だと思ったのに

落胆は激しい

それでもラテン人は笑うことをやめない

陽気だ

ここまで来ると、いいやら悪いやら。。。




キュバナエアラインは、遅延にあわせて、それでもホテルを抑えてくれていた

最低限の償いだろう

なんせ1日潰されたのだ


どんなボロホテルに行くのかと思いきや、昨日訪れたビーチの近く

コパ・カバーナという高級ホテルへ

しかも3食ブッフェ付き

不幸中の幸いとはこのこと

少しは気が紛れた



ホテルには南米の国旗ばかり
見慣れた国旗はひとつもない
そう、ここは地球の裏側なのだ




バスに乗り込んだメンバーは、ラテンのノリと同じ境遇の親近感から謎のチームワークが生まれ、仲良しに

初対面ながらスペイン語の面倒を見てくれたり、一緒にご飯を誘ってくれたり

心地よい一体感だった


一緒に会食



そして海で泳ぎ、ウニを踏んでケガし()、夕陽を眺め、腹を満たし


この夕陽は最高のデザートになった





12時間ホテルで時間を潰していよいよ出国



ホテル行きのバスに乗せられた時よりなぜか次第に人数が減り、僕らを一番可愛がってくれたおじいちゃんさえもカウンターで足止めされているのを見て以降、姿を消すという謎の事態

そして空港に戻ってからも目まぐるしく出発時間は変わり、気が気じゃないかんだで15時間遅れのフライトとなった

アーーー本当に長い1日だった



有名なキューバの葉巻は免税店で大人気






9/23  FRI


遅延の煽りでコスタリカ到着は夜中

中米で大きな荷物を抱えたまま夜中の街を歩くほど命知らずではない

キューバ・ペソをコスタリカの通貨であるコロンに換金し、大人しく空港のカフェで時間を潰す

コスタリカの首都、サン・ホセの空港はとても清潔でWiFiの調子も良く、素晴らしい環境だ

規模こそ小さいものの、これまで訪ねた空港の中でも指折りの快適度



キューバにアメリカ資本が入る前にと旅人はこぞってキューバ入りするが、アメリカ資本が入ると中米の一国もこんなに環境が整う

アメリカ資本や開発も社会にとってはあながち悪くない

そしてその恩恵は、おそらく雇用という形で地元の市民が一番預かることになる



夜明けを待ってタクシーでダウンタウンへ





ダウンタウンもメキシコの街並み(リゾート地でない場所)よりも幾分整然としている印象

標高が高いせいもあり、日差しは強いながらも空気はキリリとしており、街頭で食べ物が腐敗し悪臭を放っているという様子がない

間違いなく東南アジアよりは発展し、清潔だ


盆地に家と教会がひしめく





そしてバスターミナルからサーフタウン、ハコへ向かう


ハコはコスタリカ太平洋側に位置する小さな町だが、南北アメリカ方面のサーファーの旅先としてはかなり人気らしい




ダウンタウンを抜け、山道を下り走るバスに揺られ走ること2時間

海が見えてきた

熱帯地方はエアコンがキンキンの場所ばかりだが、このバスの車内は予想に反してエアコンをかけていない

窓が全開になっており、エアコンが苦手な僕にとってこの風は快適だった




町は海岸線と並行するように建物が立ち並ぶ小さな集落

2kmほどのメインストリート周辺にのみレストラン、ホテル、サーフショップが乱立し、道を逸れるととジャングルになる


規模でいうとインドネシア・ロンボク島のクタ程度だろうか

日本の町では例えられない小ささだが、それでも想像よりは発展していた






波を求めて、ついに、いよいよ地球の裏側までやってきた

この移動距離と、普通でない旅先に、興奮がとまらない

初めての土地は不安半分、期待半分だが、こうも旅していると不安は薄れ、期待しかない

それを一般的には油断と呼ぶので、身を引き締めるのは忘れずに。。。


改めてコスタリカに来たことを実感






ホテルの近くでバスを下車しホテルへ歩くと、サーフボードレンタルとお土産屋が代わる代わる現れるサーフタウンならではの光景が広がる

ホテルへチェックイン


昨夜フライトが遅延し、未連絡のまま不着となっていた我々をオーナーは笑顔で迎え、不泊分の昨晩の支払いを50%減額してくれた


ホテルの雰囲気とは不思議なもので、オーナーの雰囲気がそのまま宿る(宿だけに)


豪華ではないがそれなりに清潔で快適

熱帯植物が生い茂り、それでも手入れされていて、見ていて美しい








少し休んで町を歩き昼食を摂る

コスタリカも中米ならではの豆・穀物・肉を小麦粉生地でラップした料理が多い





そして爬虫類が多い



気づくと目の前に!


後ろに!!



すぐ上に!!!





僕は、この町の有名人チャックを訪ねた

噂によるとここハコビーチが開拓され始めた直後から住み着き、早くからサーフショップを開いているという

人柄の良さとパイオニアらしいこの土地への知識から、いろいろな人に頼られているらしく、至るところで話を耳にした



会ってみるとそのフレンドリーさに早速魅了される

ハワイ生まれ、フロリダ育ち

気の良さそうなヤツはだいたい友達

どこかで聞いたフレーズである

もう直ぐ還暦であろうこの生粋のサーファーは、かれこれ25年以上この土地に根付き、コスタリカサーフカルチャーの中心地でその発展の一翼を担ってきた

「ここに来たのは、なんせ若い頃の話だ。。。おっと、俺は未だに若いけどな」

青く澄んだ目が笑う

彼のレンタルボードはこの町では決して安くないが(もちろん板がハイパフォーマンスなのも含めて)、それでもチャックに頼りたくなる

そういう魅力があった



僕も8ヶ月前まではスキープロスタッフとして店頭に立っていた

そして人の心を掴み動かすのは、値段でも品揃えでもなく、最終的には人柄と情熱だと信じてやってきた

彼の実績が答えだ






うずうずする気持ちを抑えきれずサーフボードを抱えて海へと向かった

嫁は昨夜の空港で防犯上の不安から寝ていないらしく、宿で昼寝することに



ウネリがとても強く、太平洋ならでは

頭オーバーの力強いダンパー波のせいで砂が巻き上げられ、海が濁っている

ひとまず目の前のビーチで入ってみたが、どうにも繋がりがちで滑る面がない

数本しか乗れず手を焼いているうちに日が傾いたので嫁を迎えに帰る

一緒にビーチのサンセットを眺める誘いをしていた



しつこいほど重ねるが、僕はサンセットが大好きだ

特にビーチで見るサンセットは格別

毎日見ていても飽きない


コスタリカはその自然美と動物の華やかさから中米の宝石と呼ばれる


この写真がすべての答えだ










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