【9/17 SAT】
夜のフライトだが意外に早くフロリダに到着し、夜中に起こされる
睡眠は短く、気分は良くない
空港で乗り継ぎの時間があったので、人目をはばからずアメリカンスタイルで床に身を投げ出す
ところが豪快に寝始めたのも束の間
クーラーが効き過ぎていて寒さで目覚める
やはりアメリカ人とは肌が合わない
カリフォルニアを出てフロリダにいる理由はメキシコ行きのトランジット
実はキューバへ行くための入港地としてメキシコを選んだ
カンクンはキューバへのフライトが安かったこともあるが、せっかくなのでその世界的景勝地に寄ってみることにした
メキシコ入国は半年前のティファナに続き2度目
あの時のブラックな緊張感は忘れられない
そのイメージがあったが、いざ空港に降り立つとタイのプーケットにでも来たかのような開放感
客引きのタクシー運転手が入れ替わり立ち代りに声を掛けては消え、危険な雰囲気は微塵もない
日本のキューバ領事館で発行を断られていたトラベラーカードというビザ代わりのカードを取りに出国ターミナルへ行く
図書券でも買うかのようにあっさりと$25で発行される
その後、タクシーでホテルまで$28のところ、嫁がローカルバスで$8で行けるというのでカウンターにて交渉
本当にその価格でカンクンダウンタウンへ出られた
そしてダウンタウンのターミナルで拙いスペイン語とジェスチャーで人に聞いて回り、シティバスに$2払ってホテルへ
少し迷ったが、旅っぽくてよかった
それにしても時速70kmで飛ばしまくるバスの運転の荒さには肝を冷やした
ホテルを出てタコスで腹を満たし、かの有名なビーチへ行く
世界中のビーチを見てきた自負があるので、そんなまさか、驚くまいと思っていたが。。。
クリームソーダのような海が広がっていて思わず叫んでしまうほどの美しさだった
うまい表現が見当たらないが、白い砂と澄んだ海の色はカリブだ
サーフボードも持たぬまま、嫁と二人で海に浸かって夕暮れまで過ごした
美味しいタコス |
メキシコの街 |
【9/18 SUN】
朝からランドリーに洗濯を預け、フードコートでメキシコライスを食べる
そんなに美味しくないが、米をサラダ仕立てにした食べ物だ
ご飯を食べながら少し嫁とモメる
コミュニケーションを怠るとすれ違いが生じ、お互い我慢が発生する
お互いのために我慢しているはずなのに、積もるといつしかストレスとなる
どっちの方が我慢しているとか、そんな比較はバカらしくて
常に非は自分の内にあり、相手の事を尊重しながら過ごさなければならない
当たり前のことだが、この歳になってもたまに自分を見失い感情的になる
旅では日常生活の何倍もトラブルがやってくるのでより正確に自分をコントロールしなければならないのに
まだまだ未熟な二人であった
気を取り直してレンタカーをして郊外の遺跡へ向かう
片道2時間だが直線のハイウェイ
途中、嫁が以前から気にしていたセノーテの場所を密かに調べておき、サプライズで寄る
あまりリアクションが良くなかったが、喜んでいるのだろうか。。。
セノーテとはこの地方の鍾乳洞のことで、その洞穴に湧く泉の透明度が異常らしく、近年旅人を中心に話題になっているスポットだ
一帯には無数にあるが、スノーケルの貸し出しやダイビングができる場所は限られる
マスクを借りて洞穴の水に飛び込む
僕は世界中の澄んだ川や湖を見てきたので、そんなまさか、驚くまいと思っていたが。。。
目を開けた瞬間、水晶玉のような神秘的な透明度に思わず息が吹き出る
僕はスノーケルに慣れていない子供のように激しくむせた
冷静になりちゃんと潜ると、差し込む日差しが筋になり、水底まで到達しているのが見える
本当に水晶の中を泳いでいた
ただし水は冷たい
水中写真 注ぐ光と泳ぐ嫁 |
その後遺跡へ向かう
実は今回も未知の訪問先ながら、ほぼ情報を持たずに来ていた
というのも日本の旅行者の多くがガイドブックやウェブサイトだけを片手に、現地でコミュニケーションをとらずにただ観光地だけをめぐるツアーをして帰るばかりであり、それに反抗したくなったからだ
いうなら日本を出国した時には、まだ宿とフライトを未手配どころか、訪問先の国さえ確定させずにいた
そのくらいの気楽さでもやれるし、現地で情報を集めることがいかに大切か、そして楽しいかを証明したい気もしたからだ
ささやか過ぎて無意味な抵抗だが、こんな楽しみ方もあるという提案。。。
僕はスペイン語は全く話せないが、それでも楽しみながら情報を集めると、この辺りはマヤ文明の遺跡が点在しているとか
ただ、その中でも海に面して建っているものは少なく、トゥルムという場所ならカリブ海と遺跡を同時に楽しめるとか
立派なピラミッドの遺跡もあるらしかったが、海と遺跡を眺めることにした
オススメの時間帯は朝か夕暮れのオレンジの光の中だと聞いていた
現地に着くと、ゲートの前にインフォメーションセンターがあり車を寄せるよう促される
スタッフの話を聞くと、遺跡は16:30で終了したとか
・・・ん?
終了時間中途半端じゃない?
しかもそれが本当だとしたら、夕暮れが美しなんて情報がどこから出てくるんだ?
半信半疑で問い返すも、終わったの一点張り
ただしボートに乗り海からならまだ見られる
$25のツアーだ
などという
そうか、これはツアーに参加させるためだけのただの嘘だなと思い、そそくさと客引きをすり抜け、車を止めて歩き出す
10分ほど歩くと遺跡の入口があり、19時までの観覧だという
やはり
ラテン系は平気で嘘をつくから困る
しかも恥を忍ぶどころか、堂々とインフォメーションカウンターを設置しているところがさらに憎い
中に入ると切り立った崖の上に南国の植物が生い茂り、そこから白い石を積み上げた建物が顔を出している
白い石は熱帯地域によくある石灰岩由来のもので、つまりサンゴ礁が朽ちて石になったもの周囲から砕石して集めたものと推測される
石の中では柔らかいので、本来ならば綺麗に切り出して白い壁になるところだが、何千年も前の遺跡であることからそれが不規則に切り出されデコボコの壁となっているようだ
しかし、それがまた味が出ていて良い
僕はどちらかというと自然景観が好きで、建物や街並を長時間眺めることはないが、この遺跡は味があり大変気に入った
何より目の前の崖の下にはクリームソーダの海が広がっているのだ
本当に見ごたえのある遺跡だった
これが夕焼けに赤く染まり、いよいよ味が出てきた
なめろうだ
次第に味が出てきて後をひく
夕焼けに立ち尽くし、なかなか離れられずにいた
違った目線と独特の感性でオモシロいです
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