【6/14 TUE】
ピレネー山脈の北端にて車中泊をした我々
起きて走り出すと、素晴らしい景色が広がっていた
赤い岩が多く、一見アメリカのユタのようだが、しかしそれより急峻な峰が多く、奥には雪を被った高い山もある
フランス、スペイン、イタリアのガソリンスタンドには多くの場合シャワーが付いているからだ
案の定シャワーを見つけ、嫁を起こし、昼食を調達し、気分サッパリ走り出す
そして再び2時間ほど
ようやくピレネー山脈の山あい、そしてフランスースペイン国境にポツリと存在する小国アンドラに着いた
アンゴラと言うとアフリカのルアンダの首都なので要注意。。。
ちなみにルアンダとルワンダも別の地名です
ややこしい。。。
さてこのアンドラ、小国とはいえ国は国
国境はあるし税関もある
EU加盟国なのでパスポートの提示は不要だが、国境をまたぐこととなった
アンドラの主な産業は観光業
小さな国ながら大きなスキーリゾートを抱え、夏は自転車と避暑地をうまく絡め、1年中観光客を惹きつける
フランス人とスペイン人が多く別荘を持つと言われている
この国が豊かな一番の理由は非課税
少し前に話題となったパナマと同じで、所得税、消費税など、あらゆる税が非課税という、いわゆるタックスヘイブン
観光客にとっては割安で滞在しやすく、さらにブランド品や金、宝石を大量に購入して帰るのだという
だから小国なのに潤っているのだ
そのためガソリン代が隣国よりも安く、スペインナンバーやフランスナンバーの車がひっきりなしに給油のために越境してくる
そういう収入もあるのだろう
日本も課税を増やして福祉国家の道を歩むのか、もしくは課税を思いきって無くすか
どちらかを選ぶ時が来ているのではないだろうか
アンドラの渓谷は世界遺産にも登録されており、綺麗な森とセレブ感漂う建物の街並みを歩いた
その後アンドラを離れ、南下すること約4時間
世界に名だたる観光都市、バルセロナへ到着した
さすがにバルセロナは渋滞の規模も街の規模も違う
ゆっくりゆっくりと入り組んだ道を進み、到着した先はサグラダファミリア
アントニオ・ガウディの世紀の傑作建造物である
建造物とならんで有名なスリに警戒しつつ、あたりを一周する
歴史といえば正面の塔の風格は素晴らしい
ところが、この建造物、実は完成していないのは有名な話だが、現在も続く工事の部分は、どうも趣向が変わったかのように違和感がある
ただ新しいというのならともかく、安いテーマパークの装飾かのような塔が増設されているのだ
どうも僕たちには、これがガウディへの冒涜としか思えなかったが、それでもこの歴史的建造物を目の当たりにし、スペインに来たと実感させてもらった
ありがとう、ガウディ
その後、地中海を眺めにビーチへ
驚くべきことに、やや強めに吹き込む風によって波が立ち、サーフィンをしてるサーファーがいた
しかも結構な人数だ
バルセロナでサーフィンが出来るなんて誰が知っていた???
準備をしてくるべきだった
残念な思いをしつつ、でも地中海の夕焼けを眺めながら海風を浴びて、少し洗練された気になる
おそらく地中海沿岸で、今一番顔のホリが浅く平たく、そして一番胸毛が薄いはずなのに。。。
勝手に地中海ガイを気取ったのち、バルセロナのダウンタウンへ
ダウンタウンはさすがに賑やかだ
皆とにかく笑っている
東京ではこうはいかない
観光客とローカルの温度差が激しい
サラリーマンは皆一様に下を向き黙々と早歩き
こんなに楽しそうに過ごしていない
昔聞いたフレーズを思い出した
東京の自殺理由NO.1はダントツで仕事
でもバルセロナの自殺理由NO.1はダントツで恋愛
仕事を理由に命を絶つなんて、後世まで笑い者になるらしい
聞いた当時は、へぇ~なんて思っていたが、今ならわかる気がする
この旅を通じて、人生の豊かさの定義と仕事との向き合い方が大きく変わっているのを感じている
こちらでは、レストランで食事中の人が、外で入店を悩む人に向かってサインで評価を教えてくれることがある
僕はバルセロナでは絶対おいしいものが食べたかったので、この小さなレストランを直感的に美味しそうと感じつつも、踏み込めずにメニューを睨んでいた
その時中のマダムと目が合い、マダムはお皿を指差してグーサインを出した
その親指は僕の背中を大きく後押しした
マダムは嘘をついていなかった
決して星がつくようなレストランではない
高級でもない
しかし、恰幅のいい汗臭いウェイターが無愛想に運んでくる料理は、どれもスペインにいることを実感させる
ガウディの建造の歴史よりも長い歴史がこの料理にはあるはずで、それも必然といえば必然だが、でも価格に対して効率よく歴史を表現している
特に気に入ったのはかの有名なイベリコ豚の生ハムと、ドイツでクセになった白アスパラの和え物
犯罪都市とのレッテルも思ったほどではなく、月が青々と街並みと僕らを照らし、バルセロナは旅人にとても優しい街だった
本日の走行距離665km
12日間の累計走行距離7873km
【6/15 WED】
朝のうちに国境を渡りフランスへ
相変わらず高速道路は課金が続く
昨夕のバルセロナのサーフィンが残像のように脳裏に焼け付き、僕はどうしても地中海でサーフィンがしたくなった
そこで、マルセイユ近郊のコートダジュールへ向かう
地中海では数少ないサーフショップにたどり着き、情報を求めた
たどたどしい英語で帰ってきた答えは、ここ数日は厳しいという
ホセゴーにいたなら、そのままステイしてこんなとこ来なきゃよかったのに!なんてことも言っている
まぁ旅だから
お互い笑いながらなんとなく理解し合い、帰ろうとすると、彼はサッとネットで情報収集
イタリアの地中海沿岸で明後日、少し波が立つポイントがあると教えてくれた
そして自らのお気に入りの宿まで教えてくれた
特にショップで何か買ったわけではないが、とても優しくしてくれた
イイやつだ
この日はこのマルセイユでEUROフランス戦が行われる予定
僕は現地のパブリックビューイングで観戦したかったが、でも数日前の警官殺害テロで犯人がサッカーをターゲットにする旨の発言をしながら自害したとの情報があり、昨今の状況を加味してパスした
高速道路から大変な混雑があり、避けてよかったと思いながらパーキングで先ほどの食材を調理
料理はいつもどうりだったが、パティシエのケーキの美味と言ったら半端じゃなかった
さすがフランス
さすがマルセイユ・コートダジュール
安いケーキなのにおしゃれな口どけ
お見それした
その後僕たちはフランスの試合に間に合うようにカンヌ入り
かの有名な映画祭の開かれる、地中海きってのリゾート地だ
高速から坂を下って街に降りると、カラフルにライトアップされた港が憎い
車を停め、街に繰り出す
どこも大画面で試合を中継し、盛り上がっている
試合はアルバニア相手に予想外に苦戦し、一進一退の攻防
このまま終わるかに見えた終了間際、通行人まで巻き込んで大勢が画面に食い入るようにゲームを見守るなか、ついにフランスがゴールに成功した
すると街中から歓声が響きわたる
そして見ず知らずの観客同士のはずが、一糸乱れぬ合唱と掛け合い
さすがのサッカー愛に楽しませてもらった
結局試合はフランスがその後駄目押し、劇的な形で勝利することとなり、街中が湧いていた
結局テロは起きず、僕たちは安心しながら、非常におもしろい夜を過ごさせてもらった
本日の走行距離681km
13日間の累計走行距離8554km
違った目線と独特の感性でオモシロいです
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