【2/21 SUN】
目的地はヨセミテ国立公園
世界遺産でもあり、世界に名の通ったエリアである
カリフォルニアにて発祥したアップルコンピューターが、地元の名勝としてヨセミテの自然にインスパイアされている
マックOSの最新のグレードの名前は、ずばりヨセミテなのだ
嫁が働いていたUGGブーツ(オーストラリア発ムートンブーツの大手企業)の新商品もテーマがヨセミテだったとか
それほどまでに影響力があるのだろう
ヨセミテのまで道中も深い森が続く綺麗な景色が多かった
ヨセミテ地内はどうだろうか
例のごとく国立公園のゲートで入園料の支払いを済ませ、森を縫う
ふと国立公園内にスキースロープの案内があるのに気づき、思わず車を向かわせる
北米では、一言にスキーと言っても、ダウンヒルとノルディックとが認識される
そしてそのどちらに対してもスキー場施設が存在する
ノルディックは平地を歩くスキーのことであって、日本人が一般的に認識するスキーとはすなわちダウンヒルのことだ
北米でダウンヒルスキーをしたければ、スキースロープ、もしくはスキーリゾートとの呼び方をするスキー場を探さなければならない
ゲレンデと呼んでも、それはドイツ語なので英語圏のローカルは理解してくれないし
スキーエリアと呼ばれる場所に着いたとしても、そこがノルディックスキー用のエリアだったりもするので注意が必要だ
ヨセミテのスキースロープは、リフトが2基と小さなものだった
なのに$50程度するので、スキースロープを滑るのはやめた
滑れそうなポイントを見つけ、そこで登って滑ることにした
嫁は普段はそこまで山に興味がないが、UGGのプロモーションのおかげでヨセミテの事前知識があったため、今日の山行はノリ気のようだ
バックカントリースキーにも関わらず、珍しく滑ると言いだした
軽くポイントを下見をし、道端に駐車スペースを探して準備に入る
今日は嫁同伴なので優しいラインを検討する
現在地より下方向の斜度の緩い面を狙い、適度に滑った上で登って帰るプランにした
山の中とはいえ、カリフォルニアはすでに春模様
日差しも優しく、気温も緩いので気分ものんびりだ
道端から少し滑ると、大きなメタセコイアに覆われた森に入る
木の隣に立つと車から見るよりもはるかに大きい
雪に覆われた豊かな森は常に静かだ
僕らが立てるエッジの音と鳥の鳴き声のみがこだまする
メタセコイアの原生林を滑る贅沢を味わい、深呼吸
心なしか空気が美味しい
ある程度滑ったところで登りに切り替える
気温が低くないので、軽装で歩く
誰もいない森を歩く、この行動さえも楽しい
だが、僕のバックカントリーの師である八甲田ローカル倉内氏は、登りを嫌う僕に対して、登りも含めて山を楽しむのがバックカントリーと諭した
今ならわかる
いろんなロケーションを登り、景色を楽しむことで、バックカントリースキーはその楽しみを増す
そういう意味では、バックカントリースキーはより旅にフィットする
車中泊で凝った体をスキーでほぐした僕たちは、よりヨセミテの奥地へと車を進める
先述したマックOSヨセミテのトップ画となっている有名なハーフドームやエル・キャピタンに行き着いた
壮大なスケールだ
雪解けが始まったシーズンなので、滝も雄壮だ
このヨセミテもまた、ネイティブ・インディアンの聖地のひとつ
目に見えぬパワーを感じずにはいられない
公園内にあるグロサリーストア(生鮮食品店)で野菜とチキンを調達する
車移動中は当然キッチンを使えない
しかし気を抜いてレストランを多用すると資金がいくらあっても足りない
しかし気を抜いてレストランを多用すると資金がいくらあっても足りない
僕たちはテキサス料理やメキシコ料理を味わって以来タコスが癖になっており、タコスの皮であるトルティーヤをスーパーで買っておき、具材を各地で仕入れて即席タコスを食すことが多くなっていた
価格的にもメリットがあるし、何より下手なファーストフードで食事を済ますよりも野菜が豊富で健康的なのだ
そして味に安定感がある
グロサリーストアで調達した具材で早速タコスを作り、絶景を前に頬張る
これほどの贅沢もそうそうない
僕はテラスや野外で食べるゴハンが大好きだ
高級レストランが贅沢なのは言うまでもないが、誰もいない絶景を前にして野外でとる食事もまた贅沢だと僕は思う
その絶景がヨセミテなのだから、喜びはひとしおだ
ここの価値観については、ひとそれぞれ意見があるはずだが、ひとまず妻と相違がない点は感謝している
その後ヨセミテの山中を散策
澄んだ川が流れ、古くからの代謝が繰り返された土地は、大きなセコイアや大きな松ぼっくりを育む
ここにしか自生していない植物も多く、その豊かさを象徴している
陽が傾くころ下山しようとすると、無数の一眼レフが空に向かって構えてあるのに気づく
澄んだ川が流れ、古くからの代謝が繰り返された土地は、大きなセコイアや大きな松ぼっくりを育む
ここにしか自生していない植物も多く、その豊かさを象徴している
陽が傾くころ下山しようとすると、無数の一眼レフが空に向かって構えてあるのに気づく
週末というだけでは済まない台数と人数だ
理由を聞くと、「今日は満月でハーフドームから月が出るタイミングだから撮影にはベストなんだ」と教えてくれた
そしてそのオジさんは続ける
満月だからもうすぐ月が出るぞ、急げよ!
満月だからもうすぐ月が出るぞ、急げよ!
よし、その写真は撮りたい!と息巻くも、先ほどまでの陽気はどこへやら、陽が傾けばさすがに寒い
立派な三脚を構えて準備万端で何時間も場所取りしているカメラマン達には悪いが、車で待機した上で月の出を待って写真を撮る
やはり絶景をめぐるスキーと旅は最高だ
満月に見送られながら山を下ると、麓は桜が満開だった
その街の名は奇しくもサクラメント
遠い異国で眺める桜に、日本を思い出す
ここではあまり桜は特別視されていないのが残念だ
走行距離401km
12日間累計走行距離5701km
【2/22 MON】
車中泊は目覚めが早い
今日も一人運転を始める
流れるキレイな景色を眺め、思いのまま考えを巡らせて自分だけの時間を過ごす
この朝の過ごし方はお気に入りになっていた
しばらくすると、僕が抜けて広々したスペースで存分に寝た妻が、後部座席からオハヨーと元気に呼びかけてくる
そして朝食にする
こんなルーティーンになっていた
この日もスーパーで朝食を買い、助手席から提供されるスープとフルーツを楽しみながら旅を進める
今日はずっと連絡を取り続けていたJUNさんの住まい、ポートランドまで行くことに決めていた
ざっと1000km程度の見積もりであり、無理な距離ではない
同じカリフォルニア州内とはいえ北上しているので、ハイウェイから見える景色は、ヤシの木と穏やかな海からいつしか雪を纏った山々へと変わっていた
朝食が済んだ頃、ひと際白く輝く単独峰が目に飛び込んでくる
遠くからでも充分確認できる存在感だ
近くに連れその大きさが露わになる
ついハイウェイを降りて山道を進む
気づけば滑れるポイントを探してしまう
こんな気まぐれに山々を滑り回る旅がしたかった
マウント・シェスタ
聞いた事はないが、キレイな山だった
シェスタからしばらく走るとようやくポートランドのあるオレゴン州に入る
ポートランドはオレゴンの中でも州境に位置するほど北にあるため、ポートランドのJUNさんの住まいについた頃にはすっかり日が暮れていた
再会に喜び、挨拶もほどほどに、夕食へ出かける
選ぶは韓国料理
タコスがいくらヘルシーで美味しいとはいえ、選ぶとなったらやはりアジア風味を欲してしまう
朝から無性に食べたかったサバをたまたまメニューに見つけ、テンションが上がる
アメリカでJUNさんとの再会できることの喜びも相まって、楽しい夜となった
走行距離1189km
13日間累計走行距離6890km
違った目線と独特の感性でオモシロいです
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