【3/17 THU】
アメリカに戻り、モンタナ州を南下
朝起きると、車が雪で埋まっていた
ここでも想定外の降雪
しかも大量だ
スタックを恐れながら慎重に運転する
2時間ほど走ると道路から雪がなくなり、小さな集落に出る
Natural Hot Spring (天然温泉)を売りにしている
昨夜寒かった上、車の移動続きでいつシャワーを浴びられるかもわからないので、まだ夢の中の妻を起こして温泉に浸かる
ホットタブはたまに入れたが、温泉は久しぶりだ
ロッキー山脈の造山活動でできだ温泉とは、なかなか楽しみ甲斐がある
白人は体感温度高いので、暑いのが苦手だ
したがって温泉もぬるめに設定されている
硫黄の香りに酔いしれながら長めに温まり、先を目指す
この日はかの有名なイエローストーン国立公園を目指す
イエローストーンは世界初の国立公園
イエローストーン国立公園 |
アメリカ西部が開拓されるよりも以前、調査を命じられた探検隊が、非インディアンとして初めてこの地を訪ねたと言われる
その際、景色が美しすぎて、誰の独占もされるべきでないと元首に進言したことから、国家保有の土地とされたらしい
そこから国家保有の国立公園という概念が誕生した
ただし、当初は七色に光る池や常時湧き上がる噴煙の見聞があまりに非現実すぎて、誰も信じなかったとの事
それまでの通説を覆そうとし弾圧され続けたガリレオしかり、先駆者とは皮肉なものだ
イエローストーンの道中はずっと雪だったが、到着するなり晴れ渡った
そして現れたのは、大きな硫黄の塊と、大勢のバッファロー、そして無数の大きなフン
バッファロー(とフン) |
動物の個体数は土地の豊かさを象徴する
ここでは鹿、牛、バッファロー、馬と多くの生態が保護され、平和に繁殖していた
我々の車を眺めに沿道に集まる野生動物
これぞヤジ馬である
冬季は残念ながら規制エリアが多いため、そしてあまりにフンが多いため、早めに公園を離れた
そしてエキストリームスキーの聖地、ジャクソンホールとティトンエリアでスキーをしてさらに南下する
ジャクソンホール付近のバックカントリー |
ツリーランで軽い雪を狙う |
夕暮れ時、道と平行して流れる川に、何か大きな気配を感じ車を停めた
川で水を飲む幼いムースだ
ムースは本当に希少な動物である
こうして出会うことも珍しい
凍えるほど冷たい風と水のなか、こちらを向いて微動だにしない
僕もカメラを構えたまま動けずにいた
音もない静寂のなか、野生のムースと僕だけの特別な空間があった
夕暮れ時ムースとの静寂 |
朝イチの温泉 |
走行距離900km
38日間累計走行距離13547km
【3/18 FRI】
アイダホは街が少なく、どこまで行っても平野
おそらく人よりも牛と野生の馬の方が多い
それよりも多いのがフンだ
ひたすら続く道 |
フンの州を抜けてソルトレイクまでたどり着いた
ソルトレイクは冬季オリンピックを開催しただけあってウィンタースポーツが盛んだ
スキー場もたくさんあるし、バックカントリーエリアも開拓されている
ポイントを探していると、ブロンドロングヘアーのライダーが颯爽と降りて来た
話しかけて情報交換する
聞けばこのまま仕事に向かうらしい
この辺りのバックカントリースキーは想像以上にカジュアルだ
アメリカ最後の1本は2人乗り笑 |
このまま南下予定だったので、おそらく北米最後となるスキーを済ませ、ソルトレイク市内へと向かった
ソルトレイクはキリスト教の一派であるモルモン教の総本山がある
保守的な考えが多く、ネットワークビジネスも多くがこの都市に本拠地を構える一風変わった街
モルモン教の教会を訪ねた
モルモン教会 |
とんでもなく大きく、そしていろんな人種が世界中から集まっていた
たまたまコンサートを開催する日だったので、持っている服の中で最大限のドレスアップをして出直す
タキシードの親子連れに混じって、完全に違和感を発しながら会場入りする
チケットが必要だったらしいが、後ろのマダムが余剰のチケットを持っており、ありがたく頂戴する
みな教会の神前だと異常な優しさを見せてくれる
コンサートはオーケストラと合唱だった
ホールとオーケストラ |
このホールの代名詞である世界最のパイプオルガンは残念ながら演奏されなかったが、たまにはこう言った文化的な催しも良いものだ
目をつむって聞き入る
磨き上げられた音楽は、疲れた僕を癒すかのように夢の世界へと誘った
ありがとう
(睡眠)
教会と月 |
走行距離865km
39日間累計走行距離14412km
【3/19 SAT】
ユタ州といえば、やはり広大な赤い大地だ
先月も楽しませてもらったが、今回もある場所を狙っていた
ただし、モニュメントバレーでもアーチズでもない
七色の岩盤を持つ洞窟、アンテロープキャニオンだ
簡単に向かうと言ってもかなり遠いが、しかし向かわずにはいられない
桃源郷という意味を持つ美しい公園、ザイオン国立公園で起き、朝イチで文字どおり目が覚めるような光景を目の当たりにする
ザイオン国立公園 |
美しいザイオンの山並み |
その後3時間走り、アンテロープへとたどり着く
アンテロープ観光は、その土地を守ってきたネイティブインディアンの貴重な収入源
ツアー参加が義務付けられている
ただし、近くの街で申し込もうにもなかなかの待ち時間と料金だ
ツアー観光客を尻目に自力でキャニオンを探し、現地でガイドを手配した
ちょうど陽の光が一番降り注ぐ正午を狙う
アンテロープツアー |
ガイドはキャニオンの起源や歴史、そして綺麗な見方を教えてくれた
この美しさは言葉では伝えられない |
自然とはかくも美しい |
税の優遇や交付金をいいことに堕落するネイティブインディアンが多いなか、この土地のインディアンはこうして土地と歴史を守り伝えながら、仕事をしている
素晴らしいシステムと取り組みだ
夕暮れ時になり、急いでホテルへ向かう
この日の宿泊予定は、なんとサンディエゴ
なんの気もなくホテルを手配してしまったが、キャンセルも利かないのでダッシュで向かう
実はこの距離
なんと東京⇨札幌に匹敵する
それを夕暮れ前に出発し、当日夜到着しようというのだ
なかなかの無謀である
途中、ザイオン国立公園、グランドキャニオン、ラスベガスの夜景とアメリカ観光の代名詞を走り抜け、どうにか当日中にホテルカリフォルニアへと転がり込んだ
マウンテンゴートの子供 |
ユタの広い風景と愛車 |
走行距離1275km
40日間累計走行距離15687km
違った目線と独特の感性でオモシロいです
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